マクドナルドに育てられて30歳になりました

マクドナルド愛の行きつく先

バーガーを包むラップの音を聞いて、次に何が来るか判断。ランナーの美学


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マクドナルドで長くバイトをしていた」という話を周りの人にすると、「ハマる人が多いって聞くけど、実際何が楽しいの?」と聞かれることがよくあります。

 

温かい人間関係、自発的に成長を望むようになる仕事の環境など…

挙げ始めるとキリがありませんが、中でもわたしは、新しく任せられたポジションをこなせるようになるために、毎シフトでいろいろな工夫をしながらレベルアップすることに楽しさを感じていました。

 

その中で今回は、今思い返しても一番と言えるほど快感を覚えた、ランナーの仕事についてのお話しです。

 

 

ランナーというポジションの重み

マクドナルドでは、多くの時間帯で「ランナー」のポジションが設定されます。

 

ポジションの詳細についてはこちらをどうぞ↓  

 

夜ピークでは、常に周りを見ながら動くサブリーダーのような役割

平日の中ではお昼に次ぐ混雑で、「夜ピーク」とも言われる18~19時台。 

わたしが働いていた店舗では、夜ピークのカウンター業務(ドライブスルー除く)は3人体制で、ある程度経験を積んでいるクルーがランナーを担当し、他の2人がフロントカウンターのポジションに就くのが基本的な形でした。

 

この時間帯のランナーは、カウンターで対応しているクルーたちの動きや、お客様のことも気にかけながら

  • ドリンクやデザートの取り揃え
  • バーガー類の取り揃え
  • お客様へのお渡し

これらを一人で、効率的にこなしていかなければいけません。

 

シフトの中心となって指示出しをしていくのはMGRですが、夜ピークのように全体の人数が多くない時間帯の場合、ランナーはカウンタークルーのまとめ役のようなポジションとなるのです。 

 

重要なポジション故に修行が必要。壁を乗り越えると楽しさが

高校生の頃のわたしは週4~5日シフトに入っていたこともあり、比較的早いうちにランナーを任せてもらえました。気が付くと、平日夜の数時間のシフト中ずっとランナーという日も。

 

はじめのうちは少しオーダーが溜まるだけですぐに慌ててしまい苦手意識がありましたが、回数をこなすうちになんとかうまくまわせるように。

お手伝いが必要なお客様を見つけたら自分から声をかけることができるくらいの余裕も生まれてきて、次第にランナーのポジションを担当するのが楽しくなりました。 

 

知らず知らずのうちに様々な感覚が研ぎ澄まされた

ランナーの仕事に慣れてくると、様々なことに気付けるようになりました。 

バーガーを手に持ったときの重さで、パティが足りないことに気づく

ある日、取り揃えでダブルチーズバーガーを手に持ったとき、どことなく違和感があり、オペレーションクルーに確認してもらうことに。

すると新人クルーが作ったバーガーだったようで、本来パティが二枚入っているべきところ、一枚しか入れられていなかったのです。

 

そもそもこれはあってはならないことですが、ランナーが常に注意深く行動していればこういったミスのフォローができるということを知り、より一層身の引き締まる出来事でした。 

体内時計が徐々に正確に

ポテトの注文を受けたけれど現在揚げている途中、というとき。「あと2分で出来上がる」という表示を見たら、その間にできることを頭の中でリストアップして、2分間で行動する順序を決めていました。

 

はじめのうちは完成時のタイマー音に呼ばれるようにポテトの取り揃え場所に戻っていましたが、いつの間にか、完成する10秒くらい前には自然と体がその場所へ向かうようになっていたのです。

 

この頃鍛えられた体内時計の正確さは今も少しだけ名残があり、料理や洗濯をするときの残り時間を見たあと、無意識にちょうどいい時間にその場所に戻ることがときどきあります。 

 

最も鍛えられた「聴覚」が活かされた結果、突如味わった快感

そんな毎日の中、最も鍛えられていたのは聴覚でした。その聴覚によって、ある日自分でも驚くものすごい快感を味わったのです。 

音を聞いてタイミングよく揃える気持ち良さ

この頃、ランナーをするときによく役立てていた音はこの2つ。

 

  1. ドリンクが完成したときの音
  2. オペレーションクルーが、バーガーをラップで包んでいる(仕上げ段階の)音

 

これらを聞きながら動くことで、それぞれが完成するタイミングに合わせて、時間を無駄にすることなく効率的に取り揃えをすることができるのです。

 

ただ、この日違ったのは、2の音を聞いて「あ、次てりやきマックバーガーが来る」と無意識に判断していたことでした。 

 

ラップの音を聞き分けて、次に何が来るのか分かるようになっていた

当時、てりやきマックバーガーを包むための紙は、他のバーガーで使うラップとは違い袋状になっていて、やや厚みがありました。

この日突然、音だけでその判別ができるようになったことに気付き、自分で驚いてしまったのです。

 

動揺しながらも「てりやきのセットのお客様はこのドリンクだから、先にこれを用意しよう」と動き、自分の理想通りのタイミングで取り揃えができた瞬間は、それまで味わったことのない快感でした。

 

今でもはっきりと覚えているこの瞬間を機に、ランナーの奥の深さを知ると共にこのポジションがより好きになり、どんどんのめり込んでいきました。 

 

今の自分がやったらどうなるのか挑戦してみたい

これ以降、仕事中は意識的にいろいろな音を聞くようになりました。

同じボックス型のものでも、ビッグマックとナゲットの箱の音の違いなど、一つずつ分かるようになっていくことが楽しくてたまらなかったのです。

 

この頃とは年齢も体力も全く違いますが、今ランナーをやったらどんな景色が見えるのかなと考えることが最近よくあります。復帰の夢が叶ったら、挑戦してみたいことのひとつです。